みなさんは「行動分析学」という学問を知っていますか?
あまり聞いたことのない言葉だと思います。
でも「心理学」という言葉は聞いたことはありますよね。
心理学にもいろいろあって、行動分析学とは心理学のひとつです。
読んで字のごとく、行動分析学とは「行動を分析する心理学」です。
行動分析学はヒトや動物の行動の原因を解明し、行動に法則を見出すことを目的としています。
行動分析学は医療や介護、スポーツ、ビジネス、教育、家庭など様々な場面で応用されています。
ちなみに、ドッグトレーナーや動物園・水族館のトレーナーも、この行動分析学を応用して動物をトレーニングしています。
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ケンさん(アニマルトレーナー)
アニマルトレーナー歴15年。
行動分析学を応用した近代トレーニングを実施しています。
「行動分析学は世界をより良くする」と信じ、日々発信しています。
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![ケンさん](http://snow-globe.blog/wp-content/uploads/2023/03/1680001111386.png)
私も仕事柄、行動分析学を勉強しています。
私生活にも、とっても役に立つ概念なのでぜひ読んでみてください!
行動に法則!?
![ケンさん](http://snow-globe.blog/wp-content/uploads/2023/03/1680001111386.png)
あなたの行動には法則があります
と言われたらどう思いますか?
![](http://snow-globe.blog/wp-content/themes/cocoon-master/images/b-woman.png)
人間はロボットじゃないんだから、
行動に法則なんかあるわけない!
こんなふうに感じますよね。
ヒトや動物は自由意思をもっているし「~しよう」「~したいな」と自分の心に従って行動している…
と、ほとんどの場合考えられています。
しかし、行動分析学は行動の原因を「心」に求めるのではなく、その人や動物を取り巻く外的環境に求めます。
つまり、人の行動とは、あなたが「どう思っているか」が問題なのではなく
「今現在のあなたを取り巻く環境要因」によって決まるということなのです。
環境とは
行動分析学でいうところの「環境」は「その個体を取り巻く全てのこと」という意味合いです。
人の行動を変える3つの法則
人の行動を制御する、「強化」「弱化(罰)」「消去」という3つの法則があります。
強化
強化とは「行動の生起瀕度が上がること」を意味します。
行動の直後に好子が出現する「正の強化」と
行動の直後に嫌子が消失する「負の強化」があります。
![](https://snow-globe.blog/wp-content/uploads/2023/07/強化-1024x696.jpg)
弱化(罰)
弱化(罰)とは「行動の生起瀕度が下がること」です。
行動の直後に嫌子が出現する「正の弱化(罰)」と
行動の直後に好子が消失する「負の弱化(罰)」があります。
![](https://snow-globe.blog/wp-content/uploads/2023/07/弱化-1-1024x696.jpg)
消去
行動しなくなることを「消去」といいます。
行動の直前と直後の環境に変化がないときに起こります。
![](https://snow-globe.blog/wp-content/uploads/2023/07/消去-1024x774.jpg)
行動分析学でより良く生きる
![](https://snow-globe.blog/wp-content/uploads/2023/05/jump-2731641_960_720.jpg)
私たちは生きている。
生きているから、朝起きてから寝るまで色んな行動をする。
日常生活でいろんな行動をしている中で、程度の違いはあれど問題を抱えている人は少なくないでしょう。
例えば
・笑顔で挨拶しなければいけないと分かっていても、できなかったり
・勉強しなければいけないと思っていても、遊びに行ってしまったり
・早起きしようと考えていても、二度寝してしまったり
人はどうして「ダメだと分かっていても、やってしまう」のか
あるいは「やらなきゃいけないことを、やらない」のか
そこにはすべて合理的な理由があって、行動分析学はその理由を解明し改善できるのです。
![](https://www10.a8.net/0.gif?a8mat=3T6AXN+ENI2R6+2OM2+ZW829)
性格や人格にとらわれない
一般的に、特に問題行動があった時、周りの人間はその行動の原因を性格や人格に求めてしまいます。
・挨拶をしないのはあの人が「暗い」からだ
・勉強せずに遊びに行ってしまうのはあの人が「怠け者」だからだ
・早起きできないのは「意志が弱い」からだ
…こんな具合に。
行動にレッテルを貼ることを行動分析学では「ラベリング」といいます。
「どうせあの人は怠け者だから」
「どうせ自分は暗いから…」
そんな風にラベリングをすれば、思考停止ができて楽かもしれません。
しかし、それでは行動を改善することはできないし人間として成長することもできません。
![](https://www16.a8.net/0.gif?a8mat=3TJSGF+4IJCXE+5CLW+5YZ75)
人は変わることができる
行動分析学を学んで応用することができれば「自分は変われる」し「他人を変える」ことができます。
なぜなら、行動分析学とは人や行動にラベリングをして終わりではなく、「こうすれば行動を変えられる」という具体的で実践的なものであるからです。
・親として、良い子を育てたい
・上司として、良い部下を育てたい
・部下として、上司と協力したい
・恋人と、良い関係を築きたい
・飼い主として、ペットを育てたい
・人間として、自分を高めたい
行動分析学では、こうしたことができるようになります。
最後に
いかがでしたでしょうか?
少しでも行動分析学という学問の魅力を知っていただければ幸いです。
このブログでは、行動分析学をなるべくわかりやすい形で解説していければと思っています。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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