みなさんは自己肯定感という言葉を聞いたことがありますか?
自己肯定感とは、ありのままの自分を受け入れ、価値ある存在だと認める感情のことです。
自己肯定感の高い人は、自分自身を尊重し、困難な状況でも前向きにチャレンジできるという特徴があります。
しかし、自己肯定感というものは、生まれつきもっているものではありません。
幼少期の環境や、これまでの経験によって形成されます。
この記事では
・自己肯定感の高い人はどういう環境で育ってきたのか
・子供の自己肯定感を育む方法
を行動分析学で解説していきます。
行動分析学とは
ヒトや動物の行動の原因を解明し、行動に法則を見出すことを目的とした心理学のひとつ。
医療や介護、スポーツ、ビジネス、教育、家庭など様々な場面で応用されています。
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ケンさん(アニマルトレーナー)
アニマルトレーナー歴15年。
行動分析学を応用した近代トレーニングを実施しています。
「行動分析学は世界をより良くする」と信じ、日々発信しています。
自己肯定感とは強化の積み重ねである
自己肯定感とは強化の積み重ねによって形成されます。
強化とは、行動の出現頻度が上がることです。
強化には、行動の直後に良いことが起きる正の強化と行動の直後に嫌なことがなくなる負の強化という2種類があります。
強化 :行動の出現頻度が上がること
正の強化:行動の直後に良いことがあって、行動の出現頻度が上がること
負の強化:行動の直後に嫌なことが消え去ることで、行動の出現頻度が上がること
自己肯定感の高い人は、この強化という現象が、幼少期から積み重ねられてきたのです。
もっと簡単に言うと自己肯定感の高い人は
・行動することで褒められる(正の強化)
・行動することで困難を乗り越える(負の強化)
という経験を多くしているということです。
成功体験をたくさんしているとも言えますね。
強化は人や動物の行動を活発にします。
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子供の自己肯定感を育む方法
前述したように、自己肯定感とは成功体験を重ねることで形成されていきます。
なので子供のうちから、小さな成功体験をたくさんさせてあげましょう。
しかし、自己肯定感を上げる時には、気を付けなければいけないポイントがあります。
それはすべてを強化してはいけないということです。
簡単でタスクばかりで全て思い通りになってしまう…
一見良さそうですが、この連続強化スケジュールでは消去抵抗が大きくならず、行動が定着しづらいのです。
強化スケジュール:強化の与え方。必ず強化する連続強化と、たまに強化する部分強化がある。
消去:行動しても強化が起きず、行動の出現頻度が減少していくこと
消去抵抗:消去の起きやすさのこと。消去抵抗が大きいほど行動は消えにくい(持続しやすい)
全て思い通りにいく環境で育った子供は
・一度の失敗で行動しなくなってしまう(すぐにくじける)
・新しいこと、難しいことに挑戦しなくなってしまう
という特徴があります。
子供の時はまだしも、成長していくにつれて難しいタスクが増えていきます。
つまり、強化が起こりづらい環境になっていくのです。
「幼稚園ではあんなにアグレッシブだったのに、小学校にいったら消極的になってしまった…」
という子供はたくさんいます。
できるかできないか、ギリギリのラインの課題を与えて、それをクリアさせる。
これが子供の自己肯定感を上げる最も良い方法です。
もちろんクリアできなくても、挑戦したこと自体は褒めてあげましょう!
まとめ
自己肯定感は、誰にとっても大切なものです。
自己肯定感は幼少期の環境や、これまでの経験によって形成されるものですが、大人になっても自己肯定感を上げることは可能です。
日頃から意識的に自己肯定感を高める行動をする。そのための環境作りをする。
そうすることで、より良い人生を送ることができるでしょう!
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