宿題をやらない子が変わる!行動分析学「トークン・エコノミー法」の正しい取り入れ方

行動分析学・動物
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「宿題やりなさい!」と毎日バトルするのに疲れていませんか?

「終わったらゲームしていいよ」と約束しても、結局ダラダラして守れない……。

そんな悩みを抱えるご家庭におすすめなのが、行動分析学に基づいた「トークン・エコノミー法」です。

これは、適切な行動ができたときに「トークン(代用貨幣:シールやポイント)」を渡し、一定数たまると「本物の報酬」と交換できる仕組みのこと。

実はこれ、やり方を一歩間違えると逆効果になることもあります。

今日は、科学的に正しい「トークン・エコノミー」の導入ステップと、失敗しないための注意点を解説します。

行動分析学とは

ヒトや動物の行動の原因を解明し、行動に法則を見出すことを目的とした心理学のひとつ。
医療や介護、スポーツ、ビジネス、教育、家庭など様々な場面で応用されています。

ケンさん(アニマルトレーナー)
アニマルトレーナー歴15年。
行動分析学を応用した近代トレーニングを実施しています。
「行動分析学は世界をより良くする」と信じ、日々発信しています。

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なぜ「トークン」が子供を動かすのか?(三項随伴性の視点)

前回お伝えした三項随伴性(A-B-C)を覚えていますか?

  • A(先行条件): 宿題がある
  • B(行動): 宿題をやる
  • C(結果): 100点、あるいは親に褒められる

勉強が苦手な子にとって、宿題をやり遂げた後の「達成感」や「褒め言葉」という結果(C)は、少し遠すぎて今の「遊びたい」という欲求に負けてしまいます。

そこで、B(行動)の直後に「シールを貼る」という即時的な報酬(C)を挟むことで、行動を強化しやすくするのがトークン・エコノミーの狙いです。

トークン・エコノミー成功の4ステップ

1. 目標行動を「スモールステップ」で決める

「宿題を全部やる」だとハードルが高い場合は、「机に座ってノートを開く」から始めてもOKです。

子供が「これならできる!」と思える具体的な行動を決めましょう。

2. 「トークン」を決める

シール、スタンプ、おはじき、専用のポイントカードなど、お子さんが「たまっていくのが見える」ものがベストです。

3. 「交換できる報酬」のメニューを作る

トークンが何個たまったら何と交換できるか、あらかじめ決めておきます。

  • 5枚:好きなデザートを一品選べる
  • 10枚:週末に公園へ行く
  • 30枚:新しい本や文房具を買う

4. できた瞬間に「即」渡す

ここが最重要です。

宿題が終わったその瞬間に「よくやったね!」と言いながらシールを渡してください。

時間が経つと、行動と結果の結びつき(随伴性)が弱まってしまいます。

ここが落とし穴! 導入時の注意点

トークン・エコノミーを導入する際、絶対にやってはいけないことがあります。

  • 「罰」として没収しない: 「言うことを聞かないからシールを減らすよ」というのは厳禁です。せっかくの「良い行動を増やす仕組み」が「親が子供をコントロールする道具」になり、やる気を削いでしまいます。
  • 目標を急に上げない: 順調に回り始めたからといって、すぐに「明日から10個たまらないとダメ」と条件を厳しくしすぎると消去が起きてしまいます。
  • 「言葉がけ」を忘れない: トークンはあくまで補助。シールを渡すときに「頑張って考えてたね!」と親の注目(社会的強化)をセットにすることで、最終的にはシールがなくても動けるようになります。

まとめ:習慣化は「楽しさ」から始まる

トークン・エコノミーは、いわば「学習習慣の補助輪」です。

「ご褒美で釣るなんて……」と抵抗感を持つ方もいるかもしれませんが、最初は仕組みの力で「できた!」という成功体験(B→C)を積み重ねることが、自信へと繋がっていきます。

まずは100円ショップのシール帳からでも構いません。

今日からお子さんと一緒に「ポイントメニュー」を考えてみませんか?

行動分析学をより深く学びたい方への3冊

具体的な技法や理論をさらに深掘りしたい方は、こちらのラインナップをぜひ。

『行動分析学入門』杉山尚子ほか
基礎から体系的に学びたいならこの一冊。身近な例が多く、初心者でもスッと読み解けます。

『うまくやるための強化の原理』カレン・プライア
動物訓練から人間関係まで、「強化」の力をどう使えばいいかが具体的に示された名著です。

『行動分析学で社員のやる気を引き出す技術』舞田竜宣
家庭だけでなくビジネスの現場でどう応用するかを知りたい方に。マネジメントの視点が変わります。

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