行動分析学って面白い!「般化」で学ぶ行動の広がり:刺激般化と反応般化

行動分析学・動物
スポンサーリンク

こんにちは!ケンさんです。

今回は行動分析学の基礎中の基礎でありながら、日常生活でも非常に役立つ概念「般化(はんか)」について、わかりやすく解説します。

ケンさん(アニマルトレーナー)
アニマルトレーナー歴15年。
行動分析学を応用した近代トレーニングを実施しています。
「行動分析学は世界をより良くする」と信じ、日々発信しています。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

「般化」ってそもそも何?

「般化」とは、簡単に言うと「学んだことが、他のいろんな場面や形で使えるようになること」です。

私たちは日々、様々なことを学習していますが、その学習が特定の状況や特定の行動にしか使えないとしたら、ちょっと不便ですよね。

例えば「自宅のトイレでしか用を足せない」というのでは困ってしまいます。

般化には、大きく分けて2つの種類があります。

  1. 刺激般化(Stimulus Generalization)
  2. 反応般化(Response Generalization)

それぞれ詳しく見ていきましょう!

刺激般化:似た刺激に同じ反応!

刺激般化とは…
ある特定の刺激(きっかけ)の下で行動が強化されたとき、その刺激と似ている別の刺激に対しても同じ行動が起こる現象のことです。

簡単にいえば「色々な刺激に対して、同じ反応(行動)ができるようになる」ということです。

具体例で考えてみよう!

  • 「おはよう」の挨拶
    • お母さんに「おはよう」と挨拶したら褒められた(強化された)とします。
    • その結果、次の日からはお父さんや先生、友達など、違う人(異なる刺激)に対しても、同じように「おはよう」と挨拶できるようになります。これが刺激般化です。
  • 警告音への反応
    • 自動車のシートベルトを締め忘れると「ブー」という警告音が鳴り、それを締めると音が止まるという経験をしたとします。
    • 違う車種の車に乗った際、シートベルトを締め忘れた時に少し違う「ピー」という警告音が鳴っても、すぐにシートベルトを締める行動をとることができます。

反応般化:一つのきっかけで多様な反応!

反応般化とは…
ある特定の刺激(きっかけ)の下で行動が強化されたとき、その強化された行動と似ている別の行動(反応)が起こる現象です。

簡単に言えば「一つの刺激(きっかけ)に対して、色々な反応(行動)ができるようになる」ということです。

具体例で考えてみよう!

  • 「服を着る」
    • 「服を着て」と指示されたときに、Tシャツを自分で着られたら褒められた(強化された)とします。
    • その結果、次の日からは同じ「服を着て」という指示に対して、ボタン付きのシャツやジッパー付きのジャケットなど、様々な種類の服(異なる反応)を自分で着られるようになる。これが反応般化です。
  • ボール投げ
    • 「ボールを投げて」と言われて、オーバースローで投げることを覚えました。
    • すると、同じ「ボールを投げて」という指示に対して、アンダースローやサイドスローなど、異なる投げ方(異なる反応)もできるようになることがあります。

なぜ「般化」が重要なのか?

私たちは、何か新しいことを学ぶときに、全ての状況や全ての行動パターンを一つずつ教わるわけではありません。

般化の力があるからこそ、私たちは学んだことを応用し、新しい状況に適応したり様々な方法で問題を解決したりできるのです。

行動分析学を学ぶ上で、この「般化」の概念を理解することは、人や動物の行動を理解し、行動に対しより効果的なアプローチをしていくには非常に重要になります。

ぜひ、日常生活の中にも隠れている「般化」を探してみてくださいね!

\ケンさんおすすめの書籍はこちら/
スポンサーリンク
スポンサーリンク
行動分析学・動物
スポンサーリンク
ケンさんをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました