行動を強化するにも弱化するにも「すぐに結果が提示される」ことが大切です。
望ましい行動をしたらすぐに強化をする。
問題行動が起きたらすぐに弱化をする。
ということです。
ヒトや動物の行動の原因を解明し、行動に法則を見出すことを目的とした心理学のひとつ。
医療や介護、スポーツ、ビジネス、教育、家庭など様々な場面で応用されています。
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ケンさん(アニマルトレーナー)
アニマルトレーナー歴15年。
行動分析学を応用した近代トレーニングを実施しています。
「行動分析学は世界をより良くする」と信じ、日々発信しています。
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60秒ルールとは?
人や動物の行動が強化されるか、あるいは弱化・消去されるかは「その行動の直後になにが起きたか」で決まります。
では、その直後とはいったいどれくらいの時間なのか?
行動分析学において、行動に影響を与える結果の提示は60秒以内が良いとされています。
これを60秒ルールといいます。
「60秒を過ぎたら絶対に行動に影響を与えないか」と言われればそんなことはないのですが、1秒でも早い方が良いのは確かです。
デートの直後に「今日は楽しかったね!ありがとう」と言うのと、次の日に「昨日は楽しかったね!ありがとう」と言うのがどちらが効果的か…なんて、考えるまでもないですよね。
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やらなければいけないのに続かない、やめたいのにやめられない
私たちの生活には「やらなければいけないのに続かない」「やめたいのにやめられない」ということが多々ありますよね。
痩せたいけど、ダイエットが続かない
試験に合格したいけど、勉強が続かない
健康のためにタバコをやめたいけど、やめられない
これらは全て60秒ルールが関係しています。
ダイエットを始めて60秒以内に体重が目に見えて減った
勉強を始めてから60秒以内に合否の結果が出た
タバコを吸ってから60秒以内に肺がんになった
こんなことが起これば誰でもダイエットは成功、勉強は頑張るし、タバコなんてすぐにやめることができるでしょう。
しかし現実はそうではありませんよね。
ダイエットの結果が出るのは数週間かかるし、試験は数ヶ月後。
タバコだって、吸っても健康被害が出るのはずっと先で、吸い続けていても健康な人だっています。
セルフマネジメントではなかなか60秒ルールを守ることが難しい。
ダイエットは「パーソナルトレーナー」が、勉強は「塾講師」が、禁煙は「お医者さん」が、決まりごとを作ったりして行動を制御することが成功へのポイントとなります。
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さいごに
行動分析学を応用して自分や相手、動物の行動を制御する際はこの60秒ルールというのは非常に重要な概念です。
即時強化、即時弱化がキホンですので覚えておきましょう。
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